【6月23日セミナー】「僕らのこれからの新しい働き方ー地場産業、副業、二拠点」開催レポート

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岐阜で活動する人、岐阜で暮らす人を毎回ゲストにむかえてこれからの暮らしをイメージしたり、おもしろい人や地域とつながるイベント「清流の国ぎふ暮らしセミナー」。ほぼ毎月、東京、関西(京都・大阪)、名古屋で開催しています。
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  2018年6月23日に、清流の国ぎふ暮らしセミナー(名古屋)「僕らのこれからの新しい働き方ー地場産業、副業、二拠点」を新栄にあるカフェ「パルル parlwr」で開催しました。

副業・複業、時短勤務、フリーランス、パラレルキャリアなど、高い関心を集めている『多様な働き方』。

でも同時に「地方でそんなこと、本当にできるの?」「どうやって地域とつながりを持ったらいいのか分からない」という声をよく耳にします。

今回のセミナーでは、岐阜に移住し、新卒で地場産業の現場に飛び込んだ佐藤七海さん((有)大橋量器)、名古屋と岐阜の二拠点で4足のわらじを持つ錦見綾さん、東京と岐阜の二拠点で複業する伊藤大貴さんをゲストにむかえ、それぞれから現在のライフスタイルをお聞きし、岐阜で『新しい働き方』は本当に可能なのか?を探っていきました。

この日のイベントは満員となり、参加された方も大学生などの若い人たちが目立ちました。

地場産業、副業、二拠点。今の働き方を選ぶワケは?

【佐藤さん】
「地場産業」舞台に働くのは、新卒で大垣市の(有)大橋量器に入社し2年目を迎える佐藤七海さん。三重県の桑名市出身です。

大橋量器は、枡の生産量日本一を誇る岐阜県大垣市にある枡専門メーカー。一般的な枡メーカーとは異なり、加湿器や色のついた枡などデザイン性に富んだ枡を作り、海外にも展開しています。

佐藤さんは、学生時代から伝統工芸に携わりたいと思っていたそう。

佐藤さん:「大橋量器と出会ったのは、山県市の額縁メーカーでインターンをしていた時です。社長の魅力的な人柄に惹かれて一緒に働きたい!と思いましたし、この会社でもっと枡の魅力を伝えたい、と思いました。」

もともと興味のあった伝統工芸とはいえ、不安はなかったのでしょうか?

佐藤さん:「岐阜で働くことに関して、不安はありませんでした。もともと岐阜が好きだったので大丈夫だろうという気持ちもありましたし、実家からもそこまで遠くはないのですぐ帰れることも理由の1つだと思います」

 

【伊藤さん】

伊藤大貴(まさき)さんは、結婚を機に奥さんの実家のある岐阜に移住し、現在は岐阜と東京・神奈川の「二拠点」ワークを実践しています。

なんと伊藤さんの前職は海上自衛官。
その頃の経験が、二拠点生活をスタートさせる背景となっていると言います。

伊藤さん:「いろんな港に行く中で、地域の魅力をうまく出している地域とそうでない地域がある、ということを肌で感じるうちに、次第に地方への興味が高まりました。

もう1つは、新入隊員に対しての教育の現場に立った時に、教育の重要性を感じていました。人を育てることや人が育つ環境作りに興味を持ち、そういう取り組みをしている団体を探して、両方にコミットすることになりました。」

東京と岐阜という離れた場所。週3日東京神奈川、週4日岐阜という生活は、大変ではないのでしょうか?

伊藤さん:「二拠点ワークは、しんどいこともたくさんあります。移動やそれに伴う交通費という問題があるので、それを全部クリアするのはハードルが高いです。
しかし、今の私の仕事も本当はオンラインでできる部分があるのではないかと思うので、関わりしろはあると思いますね。」

 

【錦見さん】

錦見綾さんは、個人塾経営、NPO法人G-net、歌手活動、古民家の再生プロジェクトと4足のわらじを履く兼業ワーカーです。

岐阜市のNPO法人G-netで兼業を始めた理由を、錦見さんは「一緒に仕事をしたい人がそこにいるから」と意欲的に話す一方で、やりたい仕事をやっているからこその課題も感じているそう。

錦見さん:「好きで選んだ仕事なので、仕事をしていない時間でも心が持っていかれちゃうんです。バランスをどう取って行くのかを考えないとなと思います。」

また錦見さんはG-netで、兼業やプロボノをしたい人と、それが可能な企業をつなげる事業を担当しているそうです。

錦見さん:「転職まではいかないけど、他の場所で働いてみたい。副業してみたいけど、初めの一歩として何をしたら良いのか分からない。地域に入ってみたいけど、地域にどんな仕事があるのか分からない…という方は多くて、お問い合わせは多いです。そんな”思いはあるけれど踏み出せない”時に、実際に地域で働くことをまず体験してもらって、次のステップに繋げてもらい、自分で自分の人生を選ぶ人が増えていったらと思っています。」

3人のトーク終了後、会場で出た質問を紹介します!

伊藤さんは今の働き方にシフトするときに、収入面ではどうでしたか?
前職は国家公務員だったので、安定給で社会的にはかなり良い待遇で雇ってもらっていたと思いますが、今もらっている金額で生活を成り立たせることができるのかという問いには、明確に大丈夫ですと返答できます。

ただ、これは地方に生活拠点があるからできること。都内でやると生活するだけでコストがかかるので本当にしんどいと思います。

地方ではまだまだ「ひとつの企業で働くのが普通」という価値観があり、世間体とか人の目を考えて一歩踏み出せないのですが、メンタル的な問題はどうやって克服しましたか?

錦見さん:私も歌手活動を始める前は、今更夢を追いかけるってどうなんだろうとか、周りの人はどう思うのか、と悩んだ時期がありました。
しかしその気持ちが1,2年続いたときに、周りになんと言われようと、自分でトライアンドエラーをしないと次に行けないなと開き直りました。

佐藤さん:私も親が厳しかったのですが、親が言うことも結局人の言葉だと思っていました。
周りからの声を気にしたままで、私は本当に良い人生を送れるのだろうか?と考えるようになり、人の言葉より自分の言葉を信じてこのままやっていこうとプラスに捉えました。

3名のトーク終了後は、ゲストを囲んでグループトークを行いました。

現在の働き方に関するモヤモヤ、違和感、考え方の変化や、二拠点生活での移動について、また兼業ができる企業についてなど、どのグループも活発に意見が交わされました。

 

「清流の国ぎふ暮らしセミナー」は、今後も名古屋・東京・京都・大阪で順次開催されていきますので、ぜひご参加ください!
レポート担当:古井 千景(大学4回生/岐阜県出身)

 

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