長谷川 優美さん(林業・就職)

長谷川 優美さん

好きな山での生活に憧れ仕事も林業を選ぶ

幼少期から、たびたび奥美濃の山へ遊びに出かけ、自然の中で過ごした楽しい思い出がいつしか移住への憧れに変わっていたという長谷川優美さん。ただし、その思いは山に癒しを求めるといったものとは違いました。「山は太古からそこにあり、いつまでも普遍の偉大なる存在。畏敬の念を抱くようになりました」といった非常に強いもの。そんな言葉を聞けば、優美さんが職業として林業を選んだのも納得です。

「この仕事は木などの生き物と向き合う、いわば命のやりとりをするもの。その恩恵をもらいながら、恩返しをする、山にいちばん近い仕事ですから」と責任の強さを表します。

▲山での仕事は体力勝負! 時には危険も伴うため、安全対策などが万全になるようしっかりと研修します。

念入りに情報を調べて女性でもできることを確信

圧倒的に女性が少ない職場という逆境も、なんのその。何ごとも身をもって体験してから考えたいという行動力で、押し切りました。「人づてにお願いして話を聞いたり、実際の現場を見たり、NPOが主催する体験会に行ったりして、女の自分でも無理ではないなと確信しました」。衰退の一途をたどっているといわれる日本の林業。女性の自分でもできることを示して、林業のマイナスイメージをプラスに変えていきたいと意気込みます。

当初、両親は危険な仕事だと心配し、反対しました。しかし、長谷川さんが確固たる意志で林業への就職を進めていく様子を見て、今では認め、その仕事を見守っているといいます。

長谷川さんが岐阜県内の林業への就職を進めるうえで頼ったのは、全国森林組合連合会が国内各地で主催している「森林の仕事ガイダンス」就業相談会でした。そこで「岐阜県林業労働力確保支援センター」の存在を知り、現在の就職先である古川林業を紹介してもらうことができました。就職してから利用したのは「緑の雇用」の制度。この制度では、林業に関する基礎知識から実践技術までを、古川林業以外の会社の研修生と一緒に、3年間にわたって学ぶことができます。チェーンソーなど、必要な道具も「緑の雇用」の助成金で揃えることができました。

「この制度を利用すれば、知識や経験がない人も、安心して林業の世界に飛び込んでいけると思います」と教えてくれました。

▲林業女子会@岐阜のメンバー。林業に興味がある人も含めて現在約20人が、2カ月に1度集まり、現場見学などを実施。

自分から情報を発信し人と山を繋げていける存在に

就職して1年が過ぎ、今では山に入る一人前の職人として扱われるようになりました。「今の職場で、できないことを強要されることはありません。体力的な部分も考慮して仕事を配分してくれます」。時には厳しく叱咤激励されながら、自身の力で成長できるようアドバイスもくれる、そんな先輩たちに見守られています。

「人と山を繋げていきたい」という強い思いから林業に飛び込んだ長谷川さん。これからは、その夢に向かって邁進します。SNSで仕事ぶりを発信するとともに、林業や森林の魅力を多くの人に伝えるため、林業女子会@岐阜のメンバーとしても活動。山の仕事に興味を持つ人を、もっともっと増やしていくことが目標です。

長谷川さんに聞きました!

移住に関する情報をどうやって収集した?

就職は「森林の仕事ガイダンス」就業相談会に参加。本やインターネットでも調べました。

移住に関して大変だったことは?

日本では林業=衰退産業というマイナスイメージがあり、両親をはじめ周囲の人たちに納得してもらうことに苦労しました。

現在の住まいは?

就職先の社長が紹介してくれた一軒家。2階建・11部屋の広い家なので持て余し気味。

現在の仕事は?

古川林業に就職して約1年。見習いから一人前の職人として扱われ仕事を任されるように。

これからの夢は?

現場に入って体験したことを活かし、人と山を繋げていけたらうれしい。

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